発売まで約6か月間の試作、試奏を繰り返してようやく完成した、HKファクトリーとレマンテブラスの共同製作カスタムパーツ「トロンボーン用ロータリーリング」(以下LBリング)
試作の段階から開発にご協力いただいた、松下浩之先生による試奏レビューをご紹介します。
(使用楽器:クルトワAC422MBOR)
LBリングの製品化にあたってはたくさんの形状や仕上げを試作し、それぞれに試奏コメントをいただいておりますが、最終的にもっとも良い変化のあった「ハンマリングなし」の各メッキによる違いの試奏レビューをご紹介します!
※最終的に製品化に決定した「ハンマリングありGP」も記載しております。
ハンマリングなしで試作したメッキは全部で5種類です。
各メッキの感想は画像の左側から順に、
・ロジウム
あまり癖がなくて良かったのですが、なぜかあまり魅力を感じませんでした。
・ゴールド
遠鳴り効果、音のフォーカスとノイズ軽減、明るめのサウンドのバランスが一番気に入りました。
・ルテニウム
なかなか面白い!ただ、若干サウンドが独特の硬質な感じになります。表現が悪いのですが、硬いポリバケツのような…
昔、シルキーのベリリウムベルのトランペットを聴いたときの独特のサウンドを思い出しました。
・ピンクゴールド
マウスピースの口径が広くなったような感じとサウンドの締まり具合が若干アンバランスで、少しコントロールが難しくなりました。
・プラチナ
なかなかパワフルになってくれ、音もフォーカスされて、ゴールドとどちらを選ぶか最後まで悩んだのですが、フォーカス効果の副反応で高音域が少しキツくなる印象でした。
・silver950無垢材(メッキなし)
ゴールドほどサウンドが明るくならないですが、必要以上にフォーカスされず、音が太く遠くへ飛ぶので、アメリカンなサウンド好みの人(例えが難しいですが…)や、オーケストラの2nd奏者には良い選択だと思います。
・ハンマリングあり/ゴールド
MPリングのときは、銀メッキのMPにはシルバー、金メッキのMPにはゴールドの相性が良かったのですが、このリングの金メッキはサウンドに広がりと明るさを加えてグッド!ハンマリングしている分、ほんの少し吹奏感が締まる感じがします。
松下先生は「ハンマリングなしGP」を気に入っていただきました。
またヤマハの古いバストロンボーン(カスタム)に試したところ、古いヤマハの広がり過ぎる傾向が改善されて、ずいぶんサウンドがまとまるとの感想もいただきました。
最後に先生の生徒の皆さまにも試していただき、
「ヤマハ、クルトワの生徒で試したところ、100%効果がありました。吹いている本人も“全員!”サウンドと吹奏感の工場を体感しています。僕と同じ、AC422ユーザーは全員感動しています。」
という大変嬉しいメッセージもいただきました♪♪
松下浩之先生プロフィール
元オオサカ・シオン・ウインド・オーケストラ奏者。
現在、大阪音楽大学、神戸女学院大学音楽学部、神戸山手女子高等学校音楽科各講師。
Trombone Trio おたけまつり、MAH TRIO、KOBE TRIO、After Hours Sessionのメンバー。 Art’s Opus Brass Quintet、伸縮倶楽部 主宰。関西トロンボーン協会常任理事。日本トロンボーン協会会員。
[使用楽器:〈アントワンヌ・クルトワ〉 テナーバストロンボーン “クリエイション パリ” AC422MBOR “]
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