メッキについて

  1. メッキの種類と特徴 01

    管楽器の仕上げには様々なメッキが施されています。
    綺麗なメッキは外⾒上の美しさを際⽴たせることはもちろんですが、それ以上に⾳⾊や吹奏感を決める重要な要素
    でもあります。ここでは管楽器に使われる代表的なメッキの種類による特徴についてご紹介いたします。

    • ⾳の特徴は、⾦属固有の特性に由来するものですが、感じ⽅には個⼈差があります。
    • メッキを施す部位(マウスピース、リガチャー等)によっても効果は⼤きく変わります。
    1. 銀メッキ(SP:シルバープレート)

      ややダークな⾳⾊と適度な抵抗感があります。ラッカー仕上げのものと⽐べると柔らかく、まとまりのある⾳⾊です。また耐久性、安全性(⾯)の⾼さから⾦管⽤マウスピースとの相性がとても良いメッキです。

    2. ⾦メッキ(GP:ゴールドプレート)

      銀メッキに比べ抵抗感は増しますが、柔らかな音色から華やかで輝かしい音色まで音の自由度が高く幅の広い表現が可能となります。また見た目の豪華さもあり最も人気のあるメッキです。当店では特に指定のない場合は硬質金メッキと呼ばれる金とコバルトの合金メッキを施しています。

    3. フェリックゴールド(金と鉄の合金)

      通常の金メッキに含まれるニッケルやコバルトは金属アレルギーに反応しやすいという欠点があります。ニッケルやコバルトを含まないフェリックゴールドは金属アレルギー対策に効果的なメッキと言われています。見た目は金メッキとほぼ区別がつかず、特徴も似ています。

    4. シャンパンゴールド(金とニッケルの合金)

      金メッキに比べ少し硬めではっきりとした音色が特徴です。ニッケルを含むため金属アレルギー対策には不向きなメッキです。見た目は薄いゴールドです。

    5. ピンクゴールド(金と銅の合金)

      見た目の美しさから時計や楽器、宝飾等によく用いられるメッキです。基本的な特徴は金メッキと同じですが、銅が含まれているため金メッキよりもやや柔らかい音色になります。

    6. グリーンゴールド(金と銀の合金)

      銀が含まれているため他のゴールドメッキよりも落ち着いたまとまりのある音色です。金メッキの華やかさと銀メッキの程よい抵抗感を感じられます。見た目は薄いグリーンです。

    7. ロジウムメッキ(PHP:ロジウムプレート)

      ロジウムは非常に硬度が高く、比重が軽いので、明瞭な音色と抜けのよい吹奏感が特徴です。リガチャーやパーツ類に施すことで楽器の振動を最大限に引き出す効果の高いメッキのひとつです。また腐食や変色にも強いという特徴があります。色はプラチナに比べて白いです。

    8. ルテニウムメッキ(RUP:ルテニウムプレート)

      基本的な特徴はロジウムと同じですが、よりまとまりのある太い音色が特徴で、ロジウムとプラチナの中間的な音色を持っています。色は薄っすらとした黒系です。

    9. プラチナメッキ(PTP:プラチナプレート)

      他のメッキに比べ抵抗感は増しますが音の密度があり太く力強い音色と、クリアで雑味のない響きが特徴です。音の遠達性にも優れており、存在感のある響きを引き出します。金属アレルギー対策にも効果的なメッキです。色はロジウムに比べて黒っぽいです。

    10. サテン仕上げ

      通常の光沢のあるメッキ仕上げに対し、表面に艶消し加工を施した仕上げのことをサテン仕上げといいます。光沢仕上げに比べ、音色に響きが増し、まとまりが出る傾向にあります。

  2. お⼿⼊れの仕⽅(メンテナンス⽅法) 02

    ⾒た⽬に豪華で美しいメッキですが、美しい状態を⻑く保つためにも正しい扱い⽅を覚えておきましょう。
    ここではメッキ製品の扱い⽅、お⼿⼊れ⽅法についてご紹介いたします。

    メッキとは?

    メッキとは、地⾦の表⾯を⾦などで薄く覆ったもの、またはその加⼯のことを⾔います。
    メッキをかけることによって、変⾊や腐⾷を防ぎ、表⾯を硬化することができます。
    また楽器におけるメッキは⾳⾊や吹奏感の変化などをつけることができるのも⼤きな特徴ですが、
    メッキは地⾦に薄くコーティングをしている状態なので、少し衝撃を受けただけでも傷がつきやすく、コーティングがはがれやすいのが難点です。
    また地⾦の素材によっては、⿊ずんだり、さびやすかったりと、⻑持ちしにくいものもあります。

    メッキ製品のお手入れ方法

    【使用後は汚れを残さないことが大切です】

    メッキ製品にありがちな、黒ずみや汚れを防ぐにはどうしたらよいのでしょうか?
    金属は汗や水に弱いため、使用後は毎回柔らかい布で優しく拭くことが大事です。
    しかし、研磨剤入りの布は、表面に傷がつき、錆やメッキが剥がれる原因になりますので使用を避けましょう。
    また、柔らかい布だからといって磨きすぎて、メッキが剥がれてしまわないように注意も必要です。
    油分などの汚れを落とす時は、中性洗剤(台所用洗剤など)をぬるま湯で薄めたもので軽く洗い、水で流します。その後、濡れたままにせず乾いた布でやさしく水気をふき取ってください。
    保管するときはなるべく空気に触れないようにケースに収納することが大事です。

    もし変色してしまったら?

    【銀メッキの場合】

    銀メッキは使用とともに表面が黒く変色してきます。これは銀自体が変色する金属であるために起こる現象です。
    表面が変色した場合は “シルバー専用クロス” で優しく拭き取ることで美しい輝きを取り戻すことができます。
    ただし、シルバー専用クロスには研磨剤が含まれているので強くこすり過ぎたり、必要以上に磨きあげるのは厳禁です。
    軽度の黒ずみであれば研磨剤の含まれていない貴金属用のシルバークリーナーを使用するのもオススメです。
    また管楽器用の銀変色防止アクセサリーとして “Cガード” や “シルバープロテクター” などの商品も販売されています。

    【金メッキ・プラチナメッキの場合】

    金メッキ・プラチナメッキは錆や変色に強い金属ですが、地金の影響で錆や変色が出ることがあります。
    銀メッキよりもメッキのコーティングが非常に薄いので研磨剤で磨くことは厳禁です。使用後は柔らかい布で汚れをキレイに拭き取ることで美しさが長持ちします。
    もし変色してしまった場合は研磨剤入りの布で磨かずに、研磨剤の含まれていない液体、または泡状の貴金属用のクリーナーを使うと効果的です。
    また金メッキのなかでも銅を含むピンクゴールドは他のメッキに比べくすみが出るのが早く、毎日の手入れが重要です。

  3. ⾳へのこだわり 03

    メッキは見た目の美しさと華やかさから、装飾品や時計など多くの製品に施されてされています。
    楽器にもメッキは欠かせない加工のひとつですが、美しいだけのメッキには音楽を作る楽器としての意味があるのでしょうか?
    もちろん、見た目が美しく華やかになればそれで満足される方もいらっしゃるでしょう。
    しかし、楽器を演奏するということであれば“音”へのこだわりが最も重要だと当店は考えています。
    当店は、“音” “品質” “価格”の3つにこだわったメッキ製品をご提供することをコンセプトとしております。

    管楽器を熟知した鍍⾦⼯場と提携

    現在、メッキ加⼯ができる鍍⾦⼯場は国内に数多く存在します。
    しかし、楽器のことを熟知し“⾳”にこだわった加⼯ができる鍍⾦⼯場は数えるほどしかありません。
    当店はその数少ない鍍⾦⼯場の中から、管楽器へのメッキ加⼯に精通し、実績と信頼のある“⽇本電鍍⼯業株式会社”に加⼯を依頼しています。
    豊富な知識と⾼い技術⼒から施すメッキ加⼯は、⾒た⽬の美しさだけでなく、楽器の性能を最⼤限に引き出す “⾳” にこだわったメッキ加⼯を提供することができます。
    『楽器のめっき=⽇本電鍍⼯業』と呼ばれる匠の技をお試しください。

メッキ製品の扱い⽅やお⼿⼊れ⽅法についてご不明な点があればお気軽にお問合せください。

0790-62-7500

テレマン楽器が運営する管楽器アクセサリー専⾨WEBショップ「レマンテブラス」
〒671-2575 兵庫県宍粟市⼭崎町⼭⽥180-3
営業時間/10:00 ~ 20:00 
定休日/毎月第3木曜日

  • 本来「めっき」は滅⾦(めっきん)からきている⽇本語で、ひらがなで表記することが正しいとされていますが、当サイトでは⼀般的に広く使われており、わかりやすい「メッキ」とカタカナ表記にしています。