マウスピースのメッキは音色や吹奏感に違いがあるのか?

当店で一番問合せの多いのが「メッキによる音色の違いや特徴を教えてください!」というものです。

実際メッキで音色や吹奏感が変わるのでしょうか?同じという意見もあれば違うという意見もあったり…

ここではメッキごとの特徴と効果や変化など、実際にお試しいただいた方やご購入いただいた方の感想をもとにご紹介します。

「〇〇メッキにしたから絶対こうなる!」と断言できないのですが、実際に試された方の意見や総合的なメッキの特徴から判断するしかないのが難しいところですね。
※個人的な感覚も含めて記事にしていますので「それは違うと思うな~」ということがあってもご了承くださいm(__)m
※この記事は金管マウスピースの場合の内容です。

マウスピースのメッキで何が変わるのか?

では実際にマウスピースにメッキをすると何が変わるのか。
リガチャーの振動が大きく影響する木管はメッキの影響は大きいですが、自分の唇の振動が発音になっている金管は木管ほどメッキの影響は少ないと思っています。

あくまで個人的な意見ですが、金管マウスピースのメッキは音色の違いというよりは口当たりの変化や息の入りやすさに大きく影響していると思います。

口当たりが変化すると、唇の振動も変わり結果的に “吹きやすい” “高音が出やすい” などということに繋がっているのだと考えています。
もちろんメッキの違いによる振動の変化などもありますが、口当たり優先で選ぶ方も少なくありません。

あとは見た目の変化が最も大きく、音色よりも見た目の可愛さやカッコ良さで決める方も多いです!

【マウスピースのメッキによる変化は大きくわけて以下のような特徴です】

・口当たりの変化
・息の入りやすさや音のつながりの変化
・見た目の変化
(意外と重要視されてます)
・音色の変化(変化はあるが人それぞれ)

メッキによって音色は “変わる” という方と “変わらない” という方とありますが、実際には少なからずとも音色も変化しています。
音色の変化は吹いている本人よりも聴いている人の方がより感じやすいようです。

私自身も演奏していてメッキの違いによる音色の変化はあまり感じないのですが、お客様が試奏されているときはメッキによる音色の変化がよく分かります。

吹いている本人以上に聴いている人には違いがわかるのかもしれませんね!

(音楽は聴いている人にどう聴こえるか…ということが重要ですので自分以外の人に聴いてもらって確認するのはとても大切なことだと思います。)

各メッキの特徴(金メッキ、フェリックGP、ピンクGP)

バック トランペットマウスピース 金メッキ GP

【金メッキ / GP】

金メッキは一番人気のあるメッキ加工です!
特徴としては
【音色が明るくなる】【口当たりが滑らか】【スラーなどしやすい】【見た目が豪華】

なかでも口当たりの滑らかさが銀メッキに比べると一番変化があると思います。
逆に口に当てた際のグリップ感(安定感、滑りにくさ)は銀メッキに比べると落ちる気がしますので、マウスピースをしっかりと固定して演奏したい方には滑りやすく感じるかもしれません。

特に吹き始めは何ともありませんが、長時間演奏していると滑りやすくなってくる印象があります。

吹奏感は銀メッキに比べると若干ですが息が入りやすいように感じます。
スッと息が入っていく感じは口当たりの滑らかさが影響しているのかもしれませんね。

個人的には音色の明るさは客観的に聴くと “何となく” わかる程度です。
銀メッキと吹き比べて大きな変化はありませんが、スッと息が入る感覚が音色の明るさにも関係しているのかもしれません。

それでも見た目のカッコ良さと口当たりの良さで金メッキを選ぶ方は多いように感じています。

金メッキにも金の純度によっていろいろな種類が存在します。
有名なのは24K(純金)、18K、16K…などですね。

基本的に純金メッキ(24K)は強度の面で管楽器用のメッキとしてはあまり使用されないそうです。
当店の金メッキは23.5Kですが、一般的に管楽器で金メッキというと18~23.5Kくらいのメッキが多いようです。

メッキ工場によっては24Kメッキに対応している工場もあるようですので、気になる方は色々と調べてみてください♪

金メッキの商品一覧はこちらからどうぞ♪
【金メッキ 一覧】


バック トランペットマウスピース フェリックゴールド

【フェリックゴールド】

あまり知られていないメッキですが、当店標準の金メッキ(23.5K)にはコバルトが含まれていますが、フェリックは鉄を含んだメッキで、金属アレルギーになりにくいメッキとしても有名です。
※コバルトやニッケルは金属アレルギーが出やすい金属みたいです。

見た目も金メッキと区別が難しく特徴もほとんど同じですが、金メッキとフェリックゴールドを吹き比べると(聴いてみると)、金メッキに比べフェリックの方が僅かですが柔らかく落ち着いた音色をしているように感じます。

感じ方はそれぞれですが、当店でお試しいただいた方の多くはフェリックの方が柔らかい響きとの感想を言われます。
口当たりもよく金メッキほど滑らないので吹きやすい。という意見もあります。

コバルトと鉄の違いが音色や口当たりに影響しているのかと思いますが、フェリックゴールドは当店でもお勧めのメッキです。

いまはメインで取り扱っている店舗も少ないですが、今後は需要の多くなるメッキだと思います。

フェリックゴールドメッキの商品一覧はこちらからどうぞ♪
【フェリックゴールドメッキ 一覧】


バック トランペットマウスピース ピンクゴールド

【ピンクゴールド / PGP】

ピンクゴールドは何といっても見た目の可愛さが一番の人気です!

金メッキに銅を混ぜることでキレイなピンク色になるのですが、音色の変化は人によってかなり違いのあるメッキだと思います。

金メッキと比較した場合、当店で試奏された方の感想ですと、

・音が柔らかい
・倍音が豊かになる
・抵抗が増える
・音量が増す

という意見が多いですが、

・音が明るくなる
・抵抗が減る

という意見もあります。

ピンクゴールドの見た目や銅が含まれているということで、柔らかい音色や落ち着いた音色。というイメージを持ってしまいますが、実際に吹いてみると違った印象を持つ方も少なくないようです。

当店ではトランペットやホルンのお客様から特にご依頼の多いメッキ加工です。

ピンクゴールドは変色しやすく日頃のお手入れが重要なメッキでもあります。
またメッキ工場によっても配合がことなるため、様々な色のピンクゴールドを見ることができます。

ピンクゴールドメッキの商品一覧はこちらからどうぞ♪
【ピンクゴールドメッキ 一覧】

そもそもの銀メッキが優秀すぎる!

マウスピースには基本的に初めから銀メッキが掛けられています。

これは真鍮そのままだと腐食しやすかったり唇が荒れてしまったり…ということから耐久性も高く、安全性も高い銀メッキが採用されています。

銀メッキ自体が芯のある落ち着いた音色が特徴ということもあり、金管マウスピースは銀メッキのままでも十分良い音が出るようになっていると思います!

そもそもの銀メッキがマウスピースに最適なメッキなので他のメッキによる変化は感じにくいのかもしれません…

最近では真鍮やブロンズなど金属そのままのマウスピースも出てくるようになりました。

こうしたマウスピースと比較するとメッキの違いがもっと分かりやすいのかもしれませんね。

銀メッキの商品一覧はこちらからどうぞ♪
【銀メッキ 一覧】



今回は3種類のメッキの特徴や店頭で試された方の感想をご紹介しました!

感じ方は人それぞれ…と言ってしまえばそれまでですが、

「メッキによる違いは全くない」

ということは決してありませんので、是非お気に入りのメッキを探してみてくださいね♪

他のメッキの特徴についてはまた次回ご紹介したいと思います!!
「メッキの特徴その②」

かなり個人的な感想や考えも入っておりますが、すみません!m(__)m


その他のメッキの特徴の記事もございます♪

【メッキの特徴:金管マウスピース編②】

【メッキの特徴:木管リガチャー編①】

【メッキの特徴:木管リガチャー編②】


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